マッサンペットフーズは代表取締役の松浦徹(マッサン)が2010年に自身の愛猫に与えるフードの見直しを始めたところから始まります。
当時はペットフードに特化した情報サイトなどはないに等しく、犬猫に関する情報サイトも非常に少ない時代でした。
マッサンは様々な場所へ足を運び、資格の勉強や取材を重ねることで既存のペットフードに疑問を感じ、ペットフードに特化した「マッサンのキャットフードの学校」というサイトを立ち上げました。
「マッサンのキャットフードの学校」はたちまち人気サイトとなり、運営を行いながら2013年から愛猫のためのキャットフード開発を始めます。
猫の生態に合わせた肉類が豊富なグレインフリー(穀物不使用)でありながら、猫が直接、もしくは草食動物の胃の中から間接的に摂取する可能性のある食材を使ったキャットフードです。食材は抗生物質を使っていない畜産物、海産物と、農薬の使用を抑えた食材を使用します。成分も日本に住む猫に合わせ、ミネラルバランスやpH値、カロリーや給与量までこだわって作ります。
これらを満たせる地域がEUであることがわかり、ヨーロッパへ向かいました。ヨーロッパでは犬猫への愛玩動物に対する体制や法律、考え方を学びながら、工場探しを行いました。
しかし理想的なキャットフードはそう簡単に作れるものではありませんでした。マッサンが望む食材が揃わなかったり、理想通りの設計ではコストが高すぎて作れなかったり。生肉を原材料として使える工場が少ないこと、使えても使える量に制限がありました。
製造が難航しているにも関わらず、マッサンが発信している情報に共感いただいた多くのご家族(飼い主)の皆様から様々なご質問やご相談をいただいていたため、それらを解決できるように開発内容のアップグレードをおこないました。
結果的に、工場が決まっても頓挫してまた工場を探すということを繰り返すこととなりましたが、3年かかってようやくロニーキャットフードを完成することができました。
それまでにマッサンの作ったペットフードを買いたいという声を多くいただくようになっており、発売するとすぐに大きな反響をいただき、大変多くの猫様に食べていただけるキャットフードへと成長することができました。
ロニーキャットフード開発の経験を生かし、エリザベスキャットフード、ウィリアムドッグフードの開発に取りかかります。
すぐに完成できるものと思っていましたが、エリザベスキャットフードは開発開始から更に1年の期間を要しました。
使用している食材が多いことで成分調整が難航したためです。ひとつの成分が納得できる値になるともうひとつが納得できなくなる。これを繰り返し、ようやくロニーキャットフードと同様に自信を持って販売できる魚版ロニーとも言えるエリザベスキャットフードが完成しました。
ウィリアムドッグフードも同様です。犬は猫と比較して求める栄養バランスが違います。ロニーからエリザベスよりも変更幅が大きく、ひとつずつクリアするために1年の歳月を要し、ようやく完成することができました。
人に対しては幼稚園、小学校から食育について学ぶようになっていますが、犬や猫に対する食については一度も言われてこなかったことです。
マッサンはこのことについて憂慮し、ペットフードの専門家としてある種の使命感を持って自身で発信していくことにしました。
犬猫の食に対する正しい知識を広め、ご家族(飼い主)が正しい選択ができるようにしてほしい。その結果選ばれるフードが弊社のものでなくても、犬猫が幸せであればそれでよいという考えを持って、マッサンのペットフードの学校やマッサンペットフーズを運営しています。
マッサンは長い間犬猫と暮らしているため、ご家族(飼い主)がハンドクリームなどをつけることができないことを知っていました。
犬猫がクリームをつけた手や顔を舐めたり、犬猫に触れることでクリームがついてしまう。犬猫の毛がクリームをつけた手や顔についてしまい、使用感が非常に悪くなってしまう。こうした問題のおかげで冬も手荒れ対策をすることができませんでした。
そんな中、ペットフードを取り扱う従業員の手荒れに気付きました。彼女たちもまた、ペット用品を扱うために普段からクリームなどを使用しないようにしていたのです。
マッサンは犬猫と暮らす家族へ向けて、また、従業員が安心してケアできる商品を作るため、開発に取りかかりました。
そうしてできたのが世界初(当社調べ)の飼い主向け化粧品であるロニーボディクリームです。
ロニーボディクリームは瞬く間に人気となり、一般の人気クリームに引けを取らない商品に成長することができました。
こうして生まれた弊社商品が順調に評価していただけていた中、コロナ禍により、大きなショックが訪れました。人員制限によって工場は縮小営業となり、食材の価格は数倍に跳ね上がりました。運送料金も上がり続け、製造コストが何倍にも高騰してしまいました。
これによって新しく始めていた新商品開発は暗礁に乗り上げました。作ることはできてもコストと販売価格が折り合わず、もし販売を開始しても今の2倍以上の価格になってしまうためです。既存の製品ですら日本に届かずに、一時的にお客様にお届けできない時期も発生してしまいました。
この間にマッサンは値上げを行わない取り組みと、在庫切れをしない輸送方法を確立するために走り回り、安定して届けられる仕組み作りを行いました。
また、自社にキッチンを持ち、よりよい製品作りの研究を行ってきました。
続く円安や世界情勢の悪化により、原材料や製造費の高騰は続いたままです。
しかし今までマッサンペットフーズを運営してきた中で、新製品に対する期待と多くのご要望をいただいてきました。これらの声に応えるべく、自社キッチンでの研究成果を生かして新商品の開発を再開しています。
マッサンは自身の愛猫、愛犬へ与えるご飯を納得のいくまでこだわって作っただけと言います。
それを求めていただける猫様、犬様、ご家族の皆様がいてくださるのであれば、是非ともお試しいただければと考えていますが、あくまで手の届く範囲で運営し、会社はその時々に必要なだけの大きさでよく、広告なども皆様に知ってもらえる程度で過剰に行うことはありません。
商品も納得できない商品を販売することはありません。こだわりすぎて商品開発が進まない、頓挫してしまうこともあります。
しかし、そもそもロニーの開発だけで3年もかけたマッサンだからこそお届けできる商品を、これからもひとつずつ丁寧に作り、お届けしていきたいと考えています。
マッサンペットフーズではフードロスへの取り組みや愛護団体への寄付なども行いながら、ペットフードの専門家としてこだわり抜いた納得できる製品作りを行っていきます。